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ポップカルチャーのブログ

The 25 best albums of 2012 so far+1(後編)

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大変長らくお待たせしマシータ!(Byビート・クルセイダーズ
それではさっそく続きをどうぞ!


【No.13】

昨年秋、第1回アイドル横丁祭でLinQを観た時の衝撃は今も忘れられない。その時点で耳が早い人たちからのバズがあったけど、同日に登場したDorothy Little Happyとの2組が僕の「ローカルアイドル」という概念を完璧にぶち壊した。
話は単純だ。楽曲とパフォーマンスの質が中央のメジャーアイドルと全く遜色ないのだ。特にLinQの楽曲はホント質が高い。ハロプロのお株を奪うかのようなファンクテイストなポップソングからエレクトロチューンまで幅も広い。
先日、遂にオリコン6位に入る快挙を成し遂げたけど、そのシーンのスピード感も含めて、LinQは2012年のアイドルシーンにおける1つの象徴だったと思う。



【No.12】

OH!マイ・ガール

OH!マイ・ガール

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メンバーが脱退したり、ビクターから切られたり、正直、竹内電気はもうダメかも?と不安いっぱいな状況で届いたアルバム。リリース前に↓の”MONSTER”(振り付けはぱすぽ☆の竹中先生!)を聴いた時は完全な危険フラグが立ったけど、アルバム全体を通して聴くと、意外にも良曲揃い。うん、竹内電気はまだ終わってない。つーか、メンバーまだ若いもんね。
以前よりストレートなJ-POPにシフトチェンジしつつあるので、初期のファンは好きじゃないかもしれないけど、ある程度の結果を出さないとバンドなんて続かない。ただ好きなことやってれば良いって訳じゃないんです。スノッブあなたとは違うんです!(By福田康夫



【No.11】
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エモくて、切なくて、ポップ。つまりは特にこれまでと変わってない。強いて言えばダメ人間っぽさが少し薄まったような気がする(歌詞は未読なので違ってたらサーセン)。という訳で、困った。特にコメントすることがない…。このスペースをどうやって埋めれば良いのか?僕の好きなラーメン屋ベスト5でも書きましょうか?(テキトーすぎる)
えーっと、マジメにまとめるとWeezerが撒いたエモという種が今最も理想的に花開いてるのは、彼らだと僕は思ってます。



【No.10】
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1位にゴリ押しするのでは?と思った人もいるかもしれないけど、それはない。このランキングはあくまでガチ!そう、プロレスと一緒である(説得力ゼロ)。
そのアーティストがどれだけ好きか?じゃなくて、あくまでアウトプットされたアルバムでランキングは決定してるのはホント。その意味で言うと、現存するアイドルで最強であることは異論の余地がない℃-ute(※個人の感想です)を最大限に魅せるアルバムとは言えない。
せっかくシングルで良い流れを作ったのに、アルバム曲は圧倒的に物足りない。もうつんく♂では無理だ。ヒャダインを呼べ!ヒャダインしかいない!



【No.9】
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マッチョイズムや楽観主義とは対極にある文学的な歌詞と影のあるメロディー。スミスが引き合いに出され、カール・バラーが絶賛して、エドウィン・コリンズが1曲プロデュースで参加。ヴォーカルはモデルもこなす美青年。そんなUK新人バンドがTHE HEARTBREAKSだ。
全体をドヨ〜ンとした重たい空気が覆ってるんだけど、キャッチーなフックがちゃんと備わってて、さらにリズムの刻み方も素晴らしい。これはモノホンですぞ。



【No.8】
[asin:B006B6ZZ66:detail]
覚醒・確変とはSUPER☆GiRLSのことを言う。1stアルバムは全〜く引っ掛かる曲が無かったし、グループ自体も戦国時代で個性を見い出せてない印象だった。エイベックスだけにDreamの悲劇も十分に考えられた…。
ところが、シングルの”MAX!乙女心”と”女子力←パラダイス”で突然変異的に曲が良くなって、アルバムも勢いそのまま王道アイドルポップ満載で素晴らしい。
ギミックに頼らずに王道を貫くところは℃-uteと同じで好感が持てるけど、女子流の紹介で書いたようにそれだと厳しいんだよなぁ…。カワイくて曲が良くてもブレイクできないアイドル業界って…。



【No.7】
[asin:B006AZTZ5K:detail]
ここに来てBACK DROP BOMBがこんなステキなアルバムを届けてくれたことが嬉しい。”PROGRESS”を聴いた時は原点回帰?と思ったけど、今作は全キャリアを総括したようなアルバム。ロックもパンクもスカもディスコもポストロックも丸ごと鳴ってる。これこそがミクスチャーロックだ。
近年はやや難解なアルバムになってたので離れたファンもいるだろうけど、そんな人こそこのアルバムは聴いて欲しい。まだ終わっちゃいないよ、BDBは。




【No.6】
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前身バンドでのキャリアがあるみたいだけど、All the Youngとしてはこれが1stの新人バンド。 見よ、このルックスを!2012年に黒スーツ+サングラスにリーゼントなヴォーカル…。んで、どんな音を鳴らすのか?と言えば、ま・ん・ま・オ・ア・シ・スである。しかも、「Morning Glory」ではなく、「Definitely Maybe」期のオアシス。そう、最高にロックしてて、シンガロングな曲が詰まってる。
これは新たなる伝説の始まりなのか?単なる90年代好きのおっさんホイホイなのか?今後も注視していきたい。



【No.5】

The Beach Boysが23年ぶりに復活したアルバム。ここんとこブライアン・ウィルソンがソロでずっと充実作を作ってたので、悪いアルバムにはならないだろうと思ってたけど、予想以上だった。
つーか、何なんすか?このコーラスワークは!?実につまらない感想だが、70歳近いおじいちゃんたちがやってるとは到底思えん…。これは神がお創りになられたポップミュージックに違いない!(※管理人は無宗教です。当ブログのテキストは一切の宗教法人と関係はございません)



【No.4】
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The Wildheartsのフロントマン・Gingerのソロアルバム。例えば、ロッキンオンとか読んでる(読んでた)人はThe Wildhearts自体にあんま良いイメージを持ってないかもしれないけど、どうか偏見を捨ててジンジャーのソングライティングに触れて欲しい。誤解を恐れずに言えば、ポール・マッカトニーに匹敵するメロディーセンスを感じる瞬間が何度もあった。
Enuff Z'nuffもそうだけど、ハードロック村からは「ポップすぎる」と言われて、ロック村からは「ハードロックだせぇ」と言われてしまう。そう、この音楽には明確な”居場所”がない。でも一つだけ言えるのは、Gingerのソングライターとしての圧倒的な才能は疑いようながないという事実だ。聴け!



【No.3】
[asin:B006O2AKW6:detail]
我らがアスパラガスの4年ぶり新作。しのっぴの曲に大衆性があることは木村カエラへの提供曲で証明済み。だからこそ、もうちょとリリースペースを上げて、マスに打って出る活動をアスパラガスには期待してるんだけど、相変わらずマイペースだよなぁ。
とは言え、このアルバムは文句なしに傑作。多彩なリズムとビートとメランコリックなメロディーに包まれたアスパラガスの集大成とも言えるアルバム。いつだって、アスパラガスは僕にとって特別なバンドだ。



【No.2】
[asin:B007C88RG2:detail]
45歳の男がボーダーシャツに半ズボンを着て、クネクネしながら「トキメキのガールズ〜」なんて歌うことが許されるのはカジヒデキだけである。それ以外の人間が同じことをやると間違いなく逮捕である。
「LOLLIPOP」(08年)以降のカジくんは完全に開き直ってるとしか言いようがない。でも、そこに重要な論点がある。作家性と大衆性の間で揺らぎ続けたアーティストが最終的に「求められる音楽」を鳴らすという”決断”にポップミュージックの全てが内包されている。
「ポップミュージックとは誰のものか?」その答えをカジくんは鳴らしてる。ありがとう。



【No.1】

1位はきゃりーぱみゅぱみゅでございます。このテキストを読んでる少なからずの方が既に聴いてると思うし、だからこそ、えっこれが1位なの!?という声が出そうなのも分かってる。
分かってるけど、”世界に届いたJ-POP”という功績を僕はこれでもかというぐらい評価したいので1位にした(あと、青文字系モデルが個人的に嫌いじゃないのも少しある)。


例えば、K-POPにはアメリカ音楽というグローバルな参照点によって世界進出を仕掛けてるけど、きゃりーぱみゅぱみゅは「中田ヤスタカ」「原宿のカワイイカルチャー」「読モ」「日本語」いう超ガラパゴスなタグ満載でそのまんま世界に突き刺した。より正確に言えば、中田ヤスタカによる世界基準のビートと日本のローカルなカルチャーが融合してるという意味で”グローカル”なポップミュージックになってる。
こうなると妄想が膨らむではないか。ももクロが世界へと打って出たら…なんてね。





という訳で、以上であります!
いろいろと総括するにはまだ上半期なんで、その辺は年末に。
引き続きいろんな音楽を聴いていくつもりだけど、でもやっぱりシーンとして今一番面白いのは日本のアイドルポップだなぁと思っております。